ごあいさつ


満月と太陽が向かい合うように、セラピストとクライアントが向かい合い、相互の発話が繰り返され、重なり合って行く中でコミュニケーションが進展する。その結果、実現する良好な治療的成果は、満月と太陽の間にかかった天空の虹にたとえることができるでしょう。

 これが精神科診療の理想形とはいえ、何重にもわたる発話の往還には相応の時間がかかります。ところが、現在の精神科診療の実情としては、大学病院や市中の大病院などの場合、一人当たりの平均診察時間は10~15分程度ではないでしょうか。もちろん、自由診療を行っているクリニックなどの場合、十分な診療時間を確保できますので理想形に近い診療が可能でしょう。しかし、保険診療を行っている多くの医療機関においては、10~15分前後の診察時間がスタンダードと思われます。
 
 このような制約のある時間枠の中でいかに良質な医療を実践するかが、現在の精神科診療の課題といえるでしょう。
 
 残念ながら、その決定的な打開策はいまだ見出されてはおりません。個々の医師が創意工夫を凝らしながら診療を行っているのです。
 
 たとえば、人によっては、診察時に不調や苦しさを吐露することに抵抗を感じてしまい、話せなくなってしまうケースがあります。そのような場合、患者の方があらかじめ家で不調や苦しい点をメモして、診察時に医師に手渡すという方法はとりわけ有効となります(具合の悪い時には、文を書くことすら苦しい作業ですので、メモ程度で十分なのです)。
 
 このような、些細とも思われるような工夫を積み重ねつつ診療を行っているのが、現在の精神科医療の実態であり、当クリニックも「些細な工夫の積み重ね」を実践的目標として掲げたいと考えております。
 
 その一方で、十分な時間をかけてお話を伺わなければ治療がうまく進展しないケースにつきましては、カウンセラーを配備し、カウンセリングを受けられる体制を作りました。カウンセリングを積極的に活用していただけたらと存じます。


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診療案内

診療科目:心療内科・精神科
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